介護タクシースマイルのドライバーは、デイサービスなどの福祉施設で長年介護経験のある介護福祉士。介護福祉士の資格はもちろん、他にも福祉に関する資格を多数保有している。社内には酸素ボンベや吸引機、AEDなどの医療機器を搭載。そのため、当社の介護タクシーを使えば、医療対応が必要な方も安心して長時間の移動が可能。目的地についてからも、車の乗り降りや階段の昇降などをサポートをしている。
--創業年と開業のきっかけをお教え下さい。
山口さん 平成26日8月開業、おかげさまで2024年で開業10年になりました。
きっかけはですね…「やっぱり、世の中にためになりたい、役に立ちたい。」という気持ちからです。
会社員時代「ビクター」に勤務していたのですが、毎日歌う社歌に「文化に貢献、社会に貢献」という歌詞があって。それがずっと頭にこびりついていたんですね。
そして、60歳で退職した後、その気持ちを持って始めたのがこの事業です。
--退職後、60歳を過ぎてのチャレンジ。すごいですね。
山口さん ずいぶん周囲からは反対されました。
イチから始めたので諸々の手続きも、全部自分で。
大変だったけれどやっぱり、お金じゃなくて、
「世のため・人のため」という思いが先に立っていました。開業から10年たちましたが、その思いはますます強く感じます。
--ご利用目的としてどんな内容が多いでしょうか。
山口さん ご利用内容の5割が、病院から病院への転送です。
大きい病院で手術等をされた方を、ふるさとの地元病院へ転院する際にお送りします。
ストレッチャーで移動できるのが大きな利点。普通のタクシーではそれはできませんからね。
残りの5割が、個人利用の通所・通院等の送迎です。
--どのくらいの利用件数なのでしょうか。
山口さん 年間で700件~750件。1日2~3件が平均ですね。
病院の相談員、ケアマネさん、個人の方から電話で依頼をいただいてお迎えに伺います。
--進む高齢化社会。介護タクシー事業はこれからますます必要になるのでは。
山口さん 実際、介護タクシー事業者は増えています。
藤岡市内だけでも、私が知る限り、ここ10年で6社になりました。
私が始めた当時は、消防署認定の患者等搬送乗務員基準をクリアした事業者は群馬県全体で6社しかありませんでしたから、各地で随分増えたことになります。
--「自由に行動できる」のは、その人の生きがいに繋がりますからね。
山口さん 介護タクシー業として、そういう点でも貢献できたら本望です。
そして利用者さん、またそのご家族の喜ぶ姿を見られるのは、自分にとっても生きがい・やりがいなんです。
同業者が増えて、そういった利用者さんの喜びの輪がさらに大きくなっていったら私も嬉しいですね。
--様々な利用目的に対応しているのも喜んでいただけるポイントですね。
山口さん 通院だけでなく、レジャー・買い物など日常生活における送迎でもご利用可能です。
ここから大宮駅まで車椅子のお客様をお送りした後、新幹線で大宮駅から函館まで行き、
現地の介護タクシーを使って函館旅行が叶ったという利用者さんもいらっしゃいました。
お孫さんの結婚式に行きたい、親戚の葬儀に出たいなど、冠婚葬祭時のご利用も大歓迎です。
プールやスポーツ施設での運動に通うためでも、どうぞ気兼ねなくご相談ください!
--さて、社長の今後の展望や希望はありますか?
山口さん これは夢ですけれど・・・「車椅子のままで入れる温泉」を作りたいです。
入浴だけなら介護施設でもできますが、「現地までの移動や、ロケーションも含めて楽しむ」のが温泉ですから。
車椅子や寝たきりになっても、「お出かけ」や「レジャー」の楽しみを諦めて欲しくない。
旅行・冠婚葬祭といったイベント時から、買い物・ちょっとしたお出かけ等の日常生活まで、気軽に使って欲しいです。「介護タクシー スマイル」は24時間受付対応、スタッフは全てヘルパー資格所有者だからご安心くださいね。
利用された方からは、『こんな便利なものがあるなんて知らなかった』という声もいただきます。
杖や車いすの方だけでなく、免許を返納した方もぜひご利用ください。
これを機に、介護タクシーの良さ・便利さが少しでも広がってほしいと願います。
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